カリキュラム
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カリキュラム・教育課程・コースについて
単位修得と進級・卒業に必要な三つの条件
高等学校卒業には通算で 3 年以上の在籍期間と必履修科目を含む 74 単位以上の単位修得が必要です。これは全日制高校・定時制高校、通信制高校何れでも共通です。他の高校からの転入学、高校を中退した編入学の方は前籍校での在籍期間と修得した単位を活かすことが可能です。
全日制高校では原則週 1 回 1 単位時間(50分)の授業を 1 単位としています。年間で必要な出席日数・時数は、1 単位あたり、35 ~ 40 時間程度が必要となります。これに対して、通信制高校では 1 単位あたり 1 ~ 5 時間程度です。
全日制高校に比べて少ない学習時間、学習量を補うものとして、通信制高校ではレポート課題の提出が必要です。したがって、通信制高校の単位認定には以下の三つの条件を満たす必要があります。
1. レポート(報告課題)の提出・合格
2. スクーリング(授業)の出席・受講
3. 単位認定試験の受験・合格
レポートと授業・スクーリング
卒業・進級に必要なレポートの枚数・提出期限、スクーリングの出席時数は各教科・科目ごとに決められています。例えば、地歴公民の必修科目・2 単位の「地理総合」「歴史総合」は年間で各 6 枚のレポート提出と各 2 時間のスクーリング出席が必要です。
年間に必要なレポート枚数とスクーリング時数の最も多い科目は選択科目である、4 単位の「英語コミュニケーション Ⅱ 」「数学 Ⅱ 」などがあり、各 12 枚のレポートと 16 時間のスクーリング時数が必要となります。
各科目のレポートの評価は 100 点満点で 90 点以上がA、75 点以上がB、60 点以上がCの 3 段階評価で 60 点未満の場合は再提出となります。再提出の場合、評価はすべてC評価となります。
授業・スクーリングの評価(平常点)もA・B・Cの3段階で評価されます。単位認定試験も重要ですが、成績を上げるポイントはこのレポートとスクーリングの評価を常に高評価で維持することです。
奈良甘樫高等学院の授業・スクーリングには、個別指導を中心とした 1 時限 50 分の通常授業とゼミ形式で実施する 1 コマ 100 分の特別講義があり、自由に選択して受講することができます。
少人数・個別学習の通常授業にグループワーク・ゼミ形式の特別講義を組み合わせることで、基礎学力と応用学力、プレゼンテーション・ディスカッション能力の三つ力の向上をはかります。



単位認定試験と特別活動
教育課程は通信制課程・普通科、学期は前期・後期の 2 学期制で単位認定試験は前期末と後期末の 2 回行われます。試験直前の一週間は、対策資料を準備して、各教科・科目ごとに、試験対策セミナーを行っています。
前期・後期単位認定試験の合格基準点は 100 点満点で 30 点以上です。30 点未満の場合は、追認試験を受験して 30 点以上で追認定となります。学年末成績は単位認定試験の得点に、レポート・スクーリング(授業)の評価を加えた、絶対評価の五段階評定です。
さらに卒業には 3 年間で 30 時間以上の特別活動(校外学習やコンサート、卒業式の準備挙行などの学校行事、キャリアデザインゼミなど)の出席も必要です。学院の特別活動のプログラムは年間約 60 時間程度実施しておりますので、必要に応じて自由に選択して参加してください。
学院の特別活動につきましては「学校行事・活動」ページのフォトギャラリーと「学院公式ブログ」に記事と写真、「学院公式ユーチューブ」に動画を公開して紹介しております。参考に閲覧・視聴いただければと思います。
三つの専攻コース
コースは標準コース・文系進学コース、理系・技術系進学コースの三つのコースから 2 年生進級時に選択します。
さらに 3 年生進級時には進学を希望する大学や専門学校の学部学科・専攻コース、最終目標とする国家資格や免許の取得にあわせた、選択教科・科目を、生徒一人ひとりと詳細に検討して、履修計画を立案していきます。
どのコースからでも四年制大学・短期大学・専門学校、いずれの受験・進学も可能ですが、四年制大学を希望する方には、大学進学後の学力や語学力を確保するため、進学コースを選択することをおすすめしています。
2019年度には人文・社会系の選択科目、2021年度には理数系の選択科目を大幅に増やし、生徒たちの進路選択や学習ニーズにより的確に応えられる体制となりました。
2022年度の新入学生から、文部科学省の高等学校・新学習指導要領、新教育課程に準拠した教科・科目、指導計画に編成替えを行いました。



オンライン授業・スクーリング
学院は Face to Face によるコミュニケーションを大切にしていますが、2020年度にはマイクロソフト社のインターネット会議システム Skype ・ Zoomビデオコミュニケーションズ社の Zoom を利用したオンライン授業・スクーリングも開始しました。
新型コロナウイルス感染症再流行等の緊急時や在宅学習でも効率よく学習できる双方向対話型のオンラインシステムを構築し、このシステムを活用して、大学入試で急速に導入が進んだ、オンライン面接試験対策・シュミレーションも実施して成果を上げています。
オンライン授業・スクーリングの開始にあわせて、PC も最新の CPU と GPU 、M.2 SSD 搭載機種にリニューアルしました。モニターや Web カメラ、マイク・キーボード・マウスにもライブ配信や e スポーツが余裕でこなせる、高性能ゲーミングモデルを採用しています。
課外授業・課外活動
2020年度からは課外授業として「古典読書会」を開講しました。点数や評価、受験に捉われない、読書や文学、本そのものが持つ魅力や楽しさを探求する取り組みとして通年で実施しています。教員が教えるのではなく、先生も読書好きなメンバーの一人として参加する同好会です。
「平家物語・とりかえばや物語・源氏物語」など出席者のリクエストによる古今の名著・名作を輪講スタイルでゆったりと読み解きます。文化系の生徒だけでなく、理数系・芸術系に進学する幅広い生徒たちが参加しています。
2022年度は新入生や転入生を加えた新メンバーで「堤中納言物語・虫めづる姫君」がスタート、2023年度は「更級日記」を予定しています。また、2023年度には美術の教員を新たに採用し「ストップモーション・アニメーション」や「デザイン・デッサン」の講座を始めました。



専攻コースと授業・スクーリングについて
標準コース
普通科目・商業科目・学校設定科目(慶風高等学校独自の科目)がバランスよく配置された、74 単位取得のベーシック・カリキュラムコースです。卒業資格は普通科ですが、社会的ニーズの高い商業実務や簿記などのビジネス科目を数多く配置しています。
必須の修得単位数・スクーリング時数・レポート枚数は三コース中最も少なくて済みますので、体調が心配な方や登校面で不安の大きい方はこのコースを検討してください。また、アスリート活動や海外留学などで、時間的制約の厳しい方にもおすすめです。
文系進学コース
英語コミュニケーション Ⅱ・論理表現 Ⅱ を含む国語・地歴公民・外国語、特に英語に重きを置いた四年制大学対応コースです。外国語大学受験や大学での語学専攻にも対応しています。修得単位数・スクーリング時数・レポート枚数は標準コースより多くなります。
四年制大学では英語コミュニケーション Ⅱ・論理表現 Ⅱ は入学試験の出題範囲です。物理基礎・化学基礎・数学Aも必履修単位となります。大学の語学重視の観点、資格・免許の取得、将来的な必要性からも選択する生徒の最も多いスタンダードなコースです。
理系・技術系進学コース
数学 Ⅱ・数学 B・物理・化学・生物を含む理系・技術系大学・学部・専攻コースへの進学に対応したコースです。高度なエンジニアリングや医学・薬学・医療などについて学ぶ四年制大学では、これらの教科・単位の取得が、受験の条件となっていることがあります。
修得単位数・スクーリング時数・レポート枚数は三つのコースの中で最も多くなりますが、薬剤師、看護師、理学・作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、ICT エンジニアなどを目指す生徒が選択します。例年、学院では生徒数全体の三分の一程度の生徒が選択します。



通常授業・スクーリング
毎日午後から 1 時限 50 分の授業が 3 時限、日替わりで各教科・科目が設定されています。学院の基本となる授業です。午後からの授業ですので朝が心配な方、起立性調節障害等でお悩みの方も心配には及びません。
保健体育の授業やスクーリングは健康の維持管理、スポーツ理論を学び、スポーツが本来持つ楽しさを体感することを主な目的として企画・実施しています。したがって、学院の体育実技に気合や根性は必要ありません。
個別指導を行いますので学習の遅れや他の生徒の視線、苦手教科や科目を苦にする必要もありません。レポート課題も先生から直接指導・説明を受けながら作成できるので、着実に完成・提出ができます。
特別講義・スクーリング
少人数のグループで行うゼミ形式の授業です。英会話・プレゼンテーション・論作文・情報 ICT メディア・外部専門家講師による講演会や芸術体験学習など様々なジャンルから、自分の進路や目標にあった講義を自由に選択して参加することができます。
プレゼンテーションや論作文の力は進路を問わず現代社会において最も必要とされる能力であり、積極的に活用することでキャリアプラン実現の大きな力となります。四年制大学を志望される方には大学の語学重視の方針に対応するため英検特講をおすすめしています。
特別講義には博物館や美術館、遺跡や史跡、世界文化自然遺産などを舞台に展開される、フィールドワーク型の講義も多数設定されています。これらの講義の企画・運営を生徒たちが主体となって担っているのも奈良甘樫高等学院の教育活動、学習活動の大きな特色です。
2021年度からはキャリア教育の一環として「卒業生による進路研究授業」も開始しました。学校説明会やオープンキャンパスだけではつかみきれない大学や専門学校の講義研究内容を学部学科、専攻コースごとに学院OB・OGがディスカッション形式で解説します。
2023年度はこの取り組みを更に発展させ、卒業生をスクールサポーターとして採用し、在校生の学習支援やメンタルサポートにあたるだけでなく、卒業生の卒業論文や修士論文の情報収集や調査研究に在校生が協力して参加する活動も継続して実施しています。
意見と発言が常に求められますが、批判や否定はなしが原則です。内容も大切ですが、自分の考えや意思を自分の言葉で伝えること、他のメンバーの発言や意見を尊重する姿勢がより重要です。1 コマ 100 分の授業が 2 コマから最大 24 コマまで設定されています。



特別講義の実施指導方針について
すぐれた考えやアイデアは、言葉にして伝える、文章として明らかする、質疑応答によってより深めることで生徒たちの「実力」となっていきます。特別講義の内容やレベルは生徒たちの進路やニーズにあわせた設定としています。
少人数のスケールメリットを活かした、ブレインストーミング(参加した人たちが自由な発想で意見を出し合い、新しいアイデアを生み出すための手法)で実施することが多く、学院の学校行事や学習活動には生徒たちのアイデアや発想から発展した取り組みがたくさんあります。
SDGs(Sustainable Development Goals)が学校・教育の分野でも大きく取り上げられるようになりましたが、学院の教育活動はすでにグローバル・スタンダード、ジェンダーフリー、自由に参加し、自由に議論し、相互理解に基づいて、価値あるものを探求していきます。
苦手な生徒をわざと指名したり、発言を強制するようなことは一切ありません。自分自身の意志で参加すること、それ自体に意義があります。もちろん「チャレンジ」はいつでも「ウエルカム」、学院の授業・講義は常に「アクティブ・ラーニング」です。

授業・講義・スクーリング日程モデル
奈良甘樫高等学院の年間総授業日数は約 200 日あります。進級・卒業に必須の授業・スクーリング日数は年間 20 日程度ですので、自分の体調やコンディション、進路や取得目標とする資格にあわせて、選択授業や特別講義をどのように活用するのかが学習のポイントです。
放課後の個別学習や進路指導の時間は進学希望者の論作文作成や志望理由書の文案添削、面接試験のプレゼンテーションやグループディスカッション、グループワークの対策に目のまわるような忙しさですが、そのかいあって、卒業生たちは進学先ですばらしい成績をおさめています。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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11:00~13:00 | 個別指導・特別講義・自主学習 | ||||
13:00~16:00 | 国語 商業 |
英語 情報 |
数学 芸術 |
理科 家庭 |
地歴公民 保健体育 |
16:00~19:00 | 個別指導・進路指導・自主学習 |