校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山

校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』

梅雨の晴れ間は海洋生物とクルージング

新学期が始まり早や三月、梅雨入りした内陸県の奈良大和路は例年以上に蒸し暑い日々が続いています。薄い木の板を重ねて作られた我が国オリジナルの納涼グッズ『檜扇』はこの奈良盆地の暑さに耐えかねた奈良時代、平城京の貴族たちが使い始めたのが嚆矢だと言うのも頷けるところです。そこで今回の校外学習は英検、漢検、大学や専門学校のエントリーシート作成に頑張る生徒たちに一抹の涼風のプレゼント、大阪天保山『海遊館と大阪湾ベイクルーズ』としました。

ところが、今年はエルニーニョ現象が春先から観測され、さらに強力なスーパーエルニーニョに発展する可能性も浮上、エルニーニョ現象の年は台風の多発、大型化の危険性も高くなり、案じていたところ、6月の最終週には2つの台風が日本列島に同時接近、奈良県の全域にレベル3の警報とレベル4の危険警報が発令され、JR大和路線と和歌山線は全面運休、利用者の多い近鉄大阪線と奈良線も部分運休、学校は休講で大わらわ、校外学習の実施も危ぶまれる事態となりました。

しかし、普段の行いがよかったのか、はたまた、初詣で榊を供えてお祈りした天神社の氏神様高皇産霊神のご利益か、当日は晴天微風、絶好の校外学習日和となり、JR高田駅前から2台の大型観光バスを連ねて意気揚々と出発です。もちろん先頭は2号車、関西旅行業界の慣習で逆順ですが、生徒たちがよく間違えるので正順にしてほしいことろではあります。ほぼ全線高速道路の快適なバスの旅、奈良県の中和地域から大阪方面への移動は南阪和道路の開通で大変便利になりました。

校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|環太平洋生命帯を巡る『海遊館』到着です
環太平洋生命帯を巡る『海遊館』到着
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|壁面のデザインはアイヴァン・チャマイエフ
デザインはアイヴァン・チャマイエフ
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|アクアゲート・海底トンネル水槽から入場します
アクアゲート・海底トンネルから入場

アクアゲートは色鮮やかな熱帯魚とサンゴ

海遊館は2018年の校外学習以来8年ぶり、賑わっていますが何故か静かです。来客をよく観察すると非常に賑やかだった中国人の団体旅行客がほぼいません。日中関係の冷え込みを如実に表しているように感じます。日本政府観光局(JNTO)の統計でも2025年12月にはそれまで増加の一方だった中国人観光客は前年比-50%以下に急減し現在も回復していません。

インバウンド需要や観光業は大打撃のはずですが、そこは実体経済の妙、韓国、台湾、アジア諸国を中心にその他の国や地域からの訪日が増加し、訪日外客数の総数は横ばいです。また、統計資料からは都市部での宿泊が減少し、地方での宿泊者数が増加、観光客の量だけでなく、質も変わりつつあることが推察されます。日本国内で生活していると、国際環境の変化を直接体感することは希ですが、静かに賑わう海遊館の現在はこれらデータを裏付けている様に思えます。

政治経済の教職員研修はここで終了、入館時間になりましたので入場ゲートに進みます。大阪天保山の海遊館は、大阪港ウォーターフロント再開発の核として1990年に開館しました。環太平洋生命帯の自然環境を忠実に再現した都市型水族館として親しまれ、開業から35年で来館者数が9000万人を突破するなど、我が国を代表する水族館へ発展しました。鳥羽水族館や名古屋港水族館は横に広い水族館ですが、海遊館は縦に積み上げた階層構造になっているのが大きな特徴です。

校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|色鮮やかな熱帯魚とテーブルサンゴの隠れ家
色鮮やかな熱帯魚とサンゴの隠れ家
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|長いエスカレーターで最上階の古き良き日本の里山へ移動
最上階の古き良き日本の里山へ移動
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|カワウソが暮らす『日本の森』に到着
カワウソが暮らす『日本の森』に到着

圧巻の太平洋水槽はアクリルガラスの傑作

最大水深9m、最大長34m、水量5,400トンを誇る、高透明度のアクリルガラスのパネルで作製された『太平洋大水槽』は建物の4階から6階を貫く巨大な水槽で、これは当時世界で生産されていたアクリルガラスパネルの1.5倍の量に相当し、海遊館を唯一無二とする差別化ポイントとなっています。海遊館の成功によりこれ以降に建設された水族館の水槽はアクリルガラスパネルがスタンダードになりました。負の遺産が何かと目立つバブル経済ですが、どっこい成功例もあるのです。

観覧のスタート地点にはトンネル状の水槽(アクアゲート)が設置され、様々な魚たちに囲まれる海中散歩の疑似体験ができます。8階まで長いエスカレーターで上がり、バリアフリー化されたスロープ状の通路を4階まで下りながら、太平洋大水槽を取り巻くように配置された、環太平洋火山帯(リング・オブ・ファイア)の日本海溝やアリューシャン列島、グレートバリアリーフなど様々な環境が立体的に再現された各フロアを楽しみつつ、少しずつ海底に近づいていきます。

上中下層を異なる目線で観察でき、絞った照明とBGMの相乗効果により、海中を深く潜っていくような没入感や清涼感が大変快適、生徒たちも寛いで楽しんでくれているようです。世界最大の魚類であり、海遊館のシンボルともなっているジンベイザメや世界で初めて海遊館で繁殖に成功したイトマキエイが悠然と回遊する海底で暫し癒しの時を過ごしました。

校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|地球最大の海・圧巻の太平洋大水槽です
地球最大の海・圧巻の太平洋大水槽
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|幻想的なジンベイザメとシルエット
幻想的なジンベイザメとシルエット
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|海遊館の主はやはりジンベイザメです
海遊館の主はやはりジンベイザメです

後半はサンタマリア号大阪湾ベイクルーズ

さて、天保山マーケットプレイスに移動した学院一行はここで思い思いの昼食を済ませ、海遊館西はとばに再集合、午後は大阪湾ベイクルーズです。乗船するのは新大陸に初めて到達したコロンブス艦隊の旗艦サンタマリア号を模した帆船型観光船、600トンクラスの大型クルーズ船です。初夏の日差しに、波は穏やか、風は微風の絶好のクルーズ日和、船室に居てはもったいないので、全員デッキへ出て、海風を感じたいと思います。海上から眺める海遊館も絵になる佇まいです。

定員約800名に対して、乗船客は本校生徒が約半数の100名弱の快適なクルージングです。コースは天保山大橋をくぐり、ユニバーサルスタジオジャパンの沖合で回頭、舞洲、関西万博で賑わった夢洲、コスモタワーの咲州を巡り、南大橋をくぐって、西さんばしに戻ります。生徒たちはあちらこちらで『タイタニック』をしてはしゃいでおりました。47都道府県中、僅か8県しかない『内陸県』の奈良県はすでに真夏並みの蒸し暑さ、爽快な海風は絶好の気分転換となりました。

校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|昼食はフードコートと『なにわ食いしん坊横丁』です
昼食は『なにわ食いしん坊横丁』です
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|大阪湾ベイクルーズにサンタマリア号出航
大阪湾クルーズにサンタマリア号出航
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|船は早くもUSJの沖合に到達・旋回します
船はUSJの沖合に到達・旋回します
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|海上から望む海遊館もまた格別です
海上から望む海遊館もまた格別です
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|心地よい潮風の快適クルージング
心地よい潮風の快適クルージング
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|天保山大橋の後ろは大観覧車ですね
天保山大橋の後ろは大観覧車ですね
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|やってくれました!勿論タイタニック
やってくれました!勿論タイタニック
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|舳先のベストポジション・港大橋が見えます
舳先のベストポジション・港大橋です
校外学習『海遊館・大阪湾ベイクルーズ』大阪天保山・ハーバービレッジ|奈良交通バスがスタンバイ・バス旅行最高!奈良大和高田まで熟睡します
バス旅行最高!奈良まで熟睡します

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前回2018年の校外学習・海と河と森と動物

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