オンライン授業・インターネット授業と対面授業

オンライン授業・スクーリング開始

オンライン授業・インターネット授業

ようやく梅雨が明けたと思ったら、連日猛暑日の厳しい暑さが続く奈良・大和高田ですが、8月7日には映画で学ぶ世界史の授業・スクーリングを実施しました。夏休み前日の授業とあって学院教室は久しぶりに生徒たちで賑わいました。

今年度は学年初めから非常事態宣言・在宅学習・外出自粛と異例づくめのスタートとなり、新学期・新年度は新入生・転入生たちとの距離を少しでも近くしていくことをミッションとしてきた私たちにとって「教師生活三十五年、こんなに悲しいことはない!」と懐かしの某先生ではありませんが、ため息仕切りの令和2年度です。

同時双方向型のオンライン授業・インターネット授業の準備も進め、従来活用してきたLINEやスマートフォンと合わせて、積極的な運用をはかっていますが、コミュニケーションは表情だけでなく相手や空間が放つ空気感も大きく関連していますので、お互いにほとんど面識のない新入生や転入生とのオンライン授業はなかなか難しいものがあります。

学院の対面授業では先生方は五感をフルに活用して、言葉やリアクションの少ない生徒たちを理解しようとつとめますが、マスクをつけているだけでもこれがなかなか大変で、オンライン上ともなればなおさらのことです。コロナショックは期せずして日常の何気ないコミュニケーションがいかに大切なものであるかを改めて教えてくれたように思います。

ICT|オンライン授業・インターネット授業
先生方の準備は完了?
ICT|オンライン授業・インターネット授業生徒参加
生徒たちはやや緊張気味
ICT|オンライン授業・インターネット授業開始
オンライン授業開始です

映画で学ぶ世界史「英国王のスピーチ」

さて、今回の映画は2010年イギリス・オーストラリア・アメリカの合同製作、吃音(きつおん)に悩まされたイギリス国王ジョージ6世と、その治療にあたったオーストラリア出身の言語療法士、ライオネル・ローグの友情を史実を基に描いた作品です。第83回アカデミー賞では作品賞など4部門を受賞したヒューマンドラマの名作です。

例年この時期には第二次世界大戦・太平洋戦争をテーマにした映画を鑑賞し、鑑賞後にレビューをもとにプレゼンテーションやディスカッションを行うのですが、残酷なシーンやショッキングなシーンはなしでとのリクエストがありますので、作品のチョイスはこれも例年のことながら先生の腕の見せ所です。

奈良甘樫高等学院も創立5年目を迎え、生徒たちの顔ぶれも随分変わりましたが、毎年同じこのリクエストがくるのを少し不思議に思っていました。小学校の修学旅行で訪れた広島の「原爆資料館」で見た光景が突然フラッシュバックして今でもトラウマに悩まされる!これは生徒たちの非常に高い感性や感受性のなせる業であると考える他ありません。

私のような凡人はこれぐらいのことは美味しいものを食べ、一晩ぐっすりと眠るとあらかた忘れてしまいます。時には必要なこともすっかり忘れて困ってしまうくらいです。しかし、感性が高く感受性の強い生徒たちには生々しく強烈で、あたかも自分自身が被爆の現場に遭遇したかのような鮮明な映像記憶として心に残るようなのです。

人の心は不可解!だからこそ素晴らしい

名作になればなるほどこれらのシーンはより強く人の心に響くように描かれていますのでなおさらのことです。太宰治や芥川龍之介、川端康成のような偉大な才能の持ち主たちが、なぜあのように悩むのかも何となく理解できるように思えます。

芸術、心理学、哲学、学院の卒業生たちが選ぶ進路や学部学科専攻が人の心と深く関わるものであるのも当然といえるのかもしれません。才能や感性、センスというものは宝石のように貴重で素晴らしいものですが、同時にガラス細工のように、とても繊細で厄介なものでもあるようです。

広島への原爆投下が8月6日、長崎への投下とソ連の対日参戦が8月9日、終戦が8月15日、そしてナチスドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が始まったのが9月1日ですので、事前学習で近現代の日本史や世界史を学んでもらうのもこの取り組みのポイントです。僅か半世紀の間に二度の世界大戦、本当に愚かなことです。

医学や科学の常識も随分変わるもので、吃音の改善や健康のためにやたらと喫煙をすすめる医学博士や教授が登場するのは苦笑ものですが、私自身の感想としては対面授業、オンライン授業、言語療法も突き詰めると同じこと、人と人とのコミュニケーション、信頼関係によって成り立つものであるということだと思います。


映画で学ぶ世界史「英国王のスピーチ」
エリザベス王女がチャーミングです
英国王のスピーチ|マスク姿・対面授業再開
マスク姿ですが対面授業も再開
英国王のスピーチ|対面授業・英検特別講義
実技や演習はなかなか大変です

エピローグ

ちなみにこの映画が公開かれてもイギリスのエリザベス女王は父王のネガティブな内容が予想されたため、ご覧になる気はなかったようですが、作品の評価が上がるにつれて無視できなくなり、後に視聴して「大変満足」されたとか、心温まるエピローグのある作品です。

次回の映画で学ぶ世界史はテーマをヨーロッパ・市民革命の時代『フランス革命とフランス近代文学』、上映作品はトム・フーパー監督『レ・ミゼラブル』で9月に実施の予定です。

次回は上映作品はレ・ミゼラブルです。

奈良県新型コロナウイルス感染症最新情報

奈良県・ホームページ